Japanese
English
症例
外傷・外的刺激により発作を繰り返している遺伝性血管性浮腫の1例
Hereditary Angioedema with its Attacks Triggered by Trauma, Including Dental Procedures and External Stimuli
高村 さおり
1
,
福田 知雄
1
,
寺木 祐一
1
Saori TAKAMURA
1
,
Tomoo FUKUDA
1
,
Yuichi TERAKI
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
遺伝性血管性浮腫
,
歯科治療
,
外傷
,
外的刺激
,
ヒトC1インアクチベーター製剤
Keyword:
遺伝性血管性浮腫
,
歯科治療
,
外傷
,
外的刺激
,
ヒトC1インアクチベーター製剤
pp.659-662
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000721
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68歳,男性。歯科治療後,頰粘膜に浮腫が出現し,次第に口唇から顔面に拡大したため当科を受診した。10歳代より,しばしば同様の顔面浮腫を生じていた。家族歴で兄,娘に同症があった。血清C4値の低下と,血清C1-esterase inhibitor(C1-INH)活性および量の低下を認めた。以上より遺伝性血管性浮腫Ⅰ型と診断した。患者はその後も頰粘膜の小外傷,皮膚の打撲,圧迫,肉体労作などにより,口腔粘膜,顔面,体幹・四肢に浮腫を繰り返した。治療は,顔面浮腫の際にはヒトC1-INH製剤投与を行い,浮腫の速やかな消退が観察された。このように,自験例の遺伝性血管性浮腫は外傷・外的刺激が発作の誘因となっていた。
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