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Volume 60, Issue 5 （May 2018）

皮膚科の臨床 60巻5号（2018年5月発行）

Japanese English

症例

プロテインS活性の低下を認めたNon-episodic Angioedema with Eosinophiliaの1例 Non-episodic Angioedema with Eosinophilia Associated with Decreased Protein S Activity 角希里子 ¹ , 河崎真理奈 ¹ , 西原芳実 ¹ , 米田大介 ¹ , 高野裕子 ¹ , 春山興右 ¹ , 沢田泰之 ¹ Kiriko SUMI ¹ , Marina KAWASAKI ¹ , Yoshimi NISHIHARA ¹ , Daisuke YONETA ¹ , Yuko TAKANO ¹ , Kosuke HARUYAMA ¹ , Yasuyuki SAWADA ¹ ¹東京都立墨東病院，皮膚科（主任：沢田泰之部長）キーワード： non-episodic angioedema with eosinophilia , プロテインS , 四肢のnon-pitting edema , 末梢血好酸球増多 Keyword: non-episodic angioedema with eosinophilia , プロテインS , 四肢のnon-pitting edema , 末梢血好酸球増多 pp.663-666

発行日 2018年5月1日 Published Date 2018/5/1

DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000722

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29歳，女性。14日前より両足背，膝，手背に瘙痒を自覚した。10日前より四肢遠位端浮腫が出現し当科を受診した。平常時より2kg体重が増加していた。初診時，四肢遠位端に淡い紅斑を伴った指圧痕を残さない著明な浮腫があった。病理組織学的所見で表皮に著変なく，真皮全層に軽度の浮腫と，付属器周囲，脂肪組織周囲に好酸球の軽度浸潤を認め，脂肪組識周囲に多核巨細胞を有する肉芽腫を伴っていた。末梢血好酸球数が増多し，他臓器に異常はなく，non-episodic angioedema with eosinophiliaと診断した。プロテインS活性の低下も認め，血管透過性亢進作用が阻害されたことで血管浮腫をきたしやすい状態になったと考えた。