Japanese
English
症例
腹部症状を繰り返した遺伝性血管性浮腫の1例
Hereditary angioedema with repeated abdominal symptoms
藤井 皓
1
,
谷内 克成
1
,
荒井 美奈子
1
Ko FUJII
1
,
Katsushige TANIUCHI
1
,
Minako ARAI
1
1公立能登総合病院,皮膚科(主任:谷内克成部長)
キーワード:
遺伝性血管性浮腫
,
急性腹症
Keyword:
遺伝性血管性浮腫
,
急性腹症
pp.1359-1361
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004751
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51歳,女性。37歳頃から誘因不明の腹部症状を自覚していた。43歳時に歯科処置後の口唇,左頰部までの腫脹が出現したため当科を紹介受診した。血液検査でC4の低下(6mg/dl)とC1インヒビターの活性の低下(<25%)と減少(12mg/dl)を認めたため,NPO法人血管性浮腫情報センターで遺伝子検査を依頼したところ,SERPING1のエクソン3に約2,500bpの挿入による変異を認めたことから,遺伝性血管性浮腫と確定診断した。原因不明の腹部症状を繰り返していたが,遺伝性血管性浮腫の診断より8年後に同疾患の合併症状と断定した。診断の遅延を防ぐために認知度の向上が不可欠である。
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