Japanese
English
特集 水疱症・膿疱症
Heavy for Dates児を出産した妊娠性疱疹の1例
-―プレドニゾロンの初期使用量の検討―
Pemphigoid Gestationis who Delivered Heavy for Date Infants―Clinical Consideration of the Initial Dose of Prednisolone―
勝田 倫江
1
,
佐藤 典子
1
,
狩野 葉子
1
Michie KATSUTA
1
,
Noriko SATO
1
,
Yoko KANO
1
1公立阿伎留医療センター,皮膚科(主任:新田桐子医長)
キーワード:
妊娠性疱疹
,
抗BP180抗体
,
プレドニゾロン
,
heavy for dates児
Keyword:
妊娠性疱疹
,
抗BP180抗体
,
プレドニゾロン
,
heavy for dates児
pp.621-625
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000713
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30歳,女性。妊娠25週目頃より腹部に瘙痒の強い紅斑が出現した。妊娠30週目に四肢,足底に緊満性水疱が出現し当科を初診した。抗BP180抗体陽性で,病理組織学的に表皮直下に浮腫を認め,蛍光抗体直接法にてC3が基底膜部に線状に沈着していた。以上より妊娠性疱疹と診断しプレドニゾロン(PSL)15mg/日で治療を開始した。妊娠34週目,PSL内服中に尿糖を認め,出産後にHbA1cが上昇した。さらに児の発育過剰を認め,妊娠37週目に陣痛誘発分娩で出産した。産褥2週目,皮疹の再燃がないことを確認し,PSLは漸減中止した。抗BP180抗体は産後10カ月で陰転化した。児はheavy for dates児であった。PSLが有効ではあったが,糖尿病家族歴の有無,母体の管理,胎児の成長には十分な配慮が必要である。
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