Japanese
English
特集 水疱症・膿疱症
妊娠性疱疹の1例
Gestational Pemphigoid
松浦 佳奈
1
,
大橋 洋之
1
,
村上 富美子
1
,
布施 恵理
2
Kana MATSUURA
1
,
Hiroyuki OHASHI
1
,
Fumiko MURAKAMI
1
,
Eri FUSE
2
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院,皮膚科(主任:村上富美子部長)
2せや皮膚科クリニック,院長,横浜市
キーワード:
妊娠性疱疹
,
妊娠
,
水疱症
Keyword:
妊娠性疱疹
,
妊娠
,
水疱症
pp.189-192
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001206
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30歳,女性。初産婦。妊娠26週より四肢に瘙痒を伴う紅斑が出現した。近医で処方されたステロイドを外用するも,皮疹が増悪し,当科を受診した。初診時,全身に米粒大~爪甲大の軽度浸潤を触れる紅斑・丘疹が散在し,一部癒合していた。またtarget lesionを伴い,粟粒大の水疱も散見された。CLEIA法で抗BP180抗体が陽性で,病理組織は表皮下水疱であり,蛍光抗体直接法にて表皮基底膜部にC3の線状沈着を認めた。以上より妊娠性疱疹と診断し,ステロイド内服にて加療開始したところ皮疹は改善した。出産後も軽度の皮疹を認め,抗体価が陰性化するまで10カ月と緩やかであったことから,病勢に相関する抗BP180抗体の抗体価を継時的にモニタリングすることが治療の指標として有用であった。
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