Japanese
English
症例報告
ミノサイクリン,ニコチン酸アミドとプレドニゾロンの併用が奏効した妊娠性疱疹の1例
A case of herpes gestationis successfully treated with minocycline, nicotinamide and prednisolone
福田 均
1
Hitoshi FUKUDA
1
1赤穂市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Ako City Hospital
キーワード:
妊娠性疱疹
,
ミノサイクリン
,
ニコチン酸アミド
,
プレドニゾロン
Keyword:
妊娠性疱疹
,
ミノサイクリン
,
ニコチン酸アミド
,
プレドニゾロン
pp.897-900
発行日 2000年10月1日
Published Date 2000/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903376
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妊娠性疱疹(HG)の1例を報告した.23歳,女性.初産婦.妊娠38週ごろより体幹,四肢に瘙痒性紅斑が出現.40週4日にて出産.新生児には異常はなかった.出産直後に紅斑上に水疱が出現.組織学的には表皮下水疱で,蛍光抗体直接法にて基底膜部にC 3の沈着を認めた.プレドニン®30mg/日単独内服およびミノマイシン®200mg/日,ニコチン酸アミド900mg/日,レクチゾール®75mg/日,アゼプチン®2mg/日の4剤内服はいずれも無効.両者の併用にて皮疹の急速な消退をみた.HGは,免疫組織学的所見や抗原の共通性などから,妊娠に伴って発症した水疱性類天疱瘡(BP)であるとの見方が主流になってきている.BPにおいてミノマイシン®およびニコチン酸アミドが有効であった報告例は多いが,HGでの報告例は見当たらなかった.自験例ではプレドニン®を併用し著効を示した.
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