Japanese
English
症例報告
分娩後に増悪し入院加療を要した妊娠性疱疹の1例
A case of herpes gestationis that exacerbated after delivery and required hospitalization
藤原 明子
1
,
端本 宇志
1
,
星野 稔
2
,
盛山 吉弘
1
Akiko FUJIWARA
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
,
Minoru HOSHINO
2
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
1土浦協同病院皮膚科
2星野皮フ科アレルギー科クリニック
1Division of Dermatology,Tsuchiura Kyoudou Hospital,Tsuchiura,Japan
2Hoshino Dermatology and Allergy Clinic,Ushiku,Japan
キーワード:
妊娠性疱疹
,
プレドニゾロン
,
BP180
,
分娩後増悪
Keyword:
妊娠性疱疹
,
プレドニゾロン
,
BP180
,
分娩後増悪
pp.840-844
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102724
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要約 29歳,女性.初産婦.妊娠34週頃より手足に掻痒を伴う小水疱が出現し,妊娠38週より腹部,大腿に不整形で径1cm程度の掻痒を伴う紅斑が数個出現し徐々に増加した.ステロイド外用,抗ヒスタミン薬内服で改善しなかった.妊娠40週0日,数個の紅斑内に緊満性水疱も出現した.妊娠40週2日に女児を正常分娩し,児に異常は認めなかった.分娩後,急激な紅斑の拡大と水疱新生を認め,プレドニゾロン30mg/日を1週間内服したが病勢は増悪し続けたため当院に紹介され受診した.病理組織学的に多数の好酸球浸潤を伴う表皮下水疱があり,蛍光抗体直接法では表皮基底膜にC3,IgGが沈着していた.抗BP180抗体陽性.妊娠性疱疹と診断し,プレドニゾロン50mg/日へ内服を増量した.増量後,紅斑・水疱の新生は止まり色素沈着となり,プレドニゾロンを漸減,終了しても再発しなかった.
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