Japanese
English
今月の症例
妊娠性疱疹の1例
A case of herpes gestationis
青井 絵美
1
,
中村 遊香
1
,
渡辺 晋一
1
,
高橋 久
1
,
松浦 潔
2
,
山本 樹生
2
,
舟本 規昭
3
,
渡辺 匡子
4
,
橋本 隆
4
Emi AOI
1
,
Yuka NAKAMURA
1
,
Shinichi WATANABE
1
,
Hisashi TAKAHASHI
1
,
Kiyoshi MATSUURA
2
,
Tatsuo YAMAMOTO
2
,
Noriaki FUNAMOTO
3
,
Kyoko WATANABE
4
,
Takashi HASHIMOTO
4
1帝京大学医学部皮膚科学教室
2帝京大学医学部産婦人科学教室
3帝京大学医学部小児科学教室
4慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine
2Department of Obstetrics and Gynecology, Teikyo University School of Medicine
3Dapartment of Pediatrics, Teikyo University School of Medinine
4Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
妊娠性疱疹
,
新生児水疱
,
蛋白ブプロット法
Keyword:
妊娠性疱疹
,
新生児水疱
,
蛋白ブプロット法
pp.855-858
発行日 1994年9月1日
Published Date 1994/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901311
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要約 妊娠性疱疹の21歳女性について報告した.妊娠24週頃より上肢に発赤が出現.その後発赤は水疱を伴う瘙痒性浮腫性紅斑となり,四肢を中心に皮疹の拡大がみられた.妊娠34週に妊娠中毒症,子宮内胎児発育遅延の疑いで当院産婦人科に入院し,皮疹を主訴に当科を受診した.組織学的には多数の好酸球浸潤を伴った表皮下水疱が観察された.蛍光抗体直接法では基底膜部にC3の沈着,補体法ではHG因子を認めた.患者血清と正常ヒト表皮抽出物を用いた免疫ブロット法では,患者血清は230kDBP抗原蛋白と反応がみられた.また,患者のHLAを検索したところ,DR2,DRW6,夫にDR2が認められた.妊娠37週で出産,新生児にも出生数時間後より顔面に発赤を伴う水疱等が出現したが,約7日後には消退した.
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