Japanese
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特集 水疱症・膿疱症
DPP-4阻害薬により生じた結節性類天疱瘡の1例
Nodular Pemphigoid Caused by Dipeptidyl Peptidase-4 Inhibitor
奥平 あずさ
1
,
松岡 摩耶
1
,
松浦 哲彦
1
,
門野 岳史
1
,
川上 民裕
1
,
相馬 良直
1
,
泉 健太郎
2
,
西江 渉
2
,
清水 宏
2
Azusa OKUDAIRA
1
,
Maya MATSUOKA
1
,
Tetsuhiko MATSUURA
1
,
Takafumi KADONO
1
,
Tamihiro KAWAKAMI
1
,
Yoshinao SOMA
1
,
Kentaro IZUMI
2
,
Wataru NISHIE
2
,
Hiroshi SHIMIZU
2
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:相馬良直教授)
2北海道大学,皮膚科
キーワード:
DPP-4阻害薬
,
結節性類天疱瘡
Keyword:
DPP-4阻害薬
,
結節性類天疱瘡
pp.607-610
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000710
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67歳,女性。3年7カ月前よりビルダグリプチンの内服を開始した。その後全身に瘙痒を伴う結節が出現し,結節性痒疹の診断で加療されていた。1カ月前より水疱を認め,当科を受診した。四肢・体幹に貨幣大までのびらん,結節,一部緊満性水疱を認めた。抗BP180NC16a抗体,抗BP230抗体は陰性,全長抗BP180抗体陽性であった。病理では表皮下水疱がみられ,真皮上層の炎症細胞浸潤を認めた。表皮基底膜部にIgG,C3の線状沈着がみられた。Split skinでは表皮側に陽性所見を認めた。ビルダグリプチンにより生じた結節性類天疱瘡と診断し,プレドニゾロン内服で加療した。糖尿病患者の難治性痒疹結節をみた際は,DPP-4阻害薬による結節性類天疱瘡の可能性を考える必要がある。
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