Japanese
English
症例報告
帝王切開の手術瘢痕部に生じた腹壁子宮内膜症の1例
A case of ectopic endometriosis on the incisional scar of the cesarean section
田中 麻紀子
1
,
伊藤 治夫
1
,
石崎 純子
1
,
原田 敬之
1
Makiko TANAKA
1
,
Haruo ITO
1
,
Sumiko ISHIZAKI
1
,
Takashi HARADA
1
1東京女子医科大学東医療センター皮膚科
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University Medical Center East
キーワード:
腹壁子宮内膜症
,
帝王切開術後
,
手術瘢痕
,
月経随伴症状
Keyword:
腹壁子宮内膜症
,
帝王切開術後
,
手術瘢痕
,
月経随伴症状
pp.89-91
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100500
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要約 34歳,女性.帝王切開後の腹壁瘢痕部に,疼痛を伴う下床との可動性不良の皮下腫瘤が出現した.月経周期に伴う症状の増強は認めなかった.画像検査では手術瘢痕と連続して腫瘤が存在したが術前診断は困難であった.病理組織学的所見にて,1層の円柱上皮からなる多数の管腔様構造とその周囲に膠原線維の間質がみられ,腹壁子宮内膜症と診断した.腹壁子宮内膜症についての報告は比較的稀であるが,適齢女性の腹壁手術痕に生じた腫瘍を診た場合は,月経随伴症状の有無にかかわらず本症を念頭に置くべきであると考えた.
田中麻紀子,他:臨皮60:89-91,2006
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