Japanese
English
症例報告
Calciphylaxisによる皮膚潰瘍の1例
A case of cutaneous ulcers due to calciphylaxis
松尾 葉子
1
,
木花 光
1
,
尼ケ崎 安絋
2
Yoko MATSUO
1
,
Akira KONOHANA
1
,
Yasuhiro AMAGASAKI
2
1済生会横浜市南部病院皮膚科
2済生会横浜市南部病院内科
1Department of Dermatology, Saiseikai Yokohamashi Nanbu Hospital
2Department of Internal Medicine, Saiseikai Yokohamashi Nanbu Hospital
キーワード:
calciphylaxis
,
皮膚潰瘍
,
慢性腎不全
,
二次性副甲状腺機能亢進症
,
高カルシウム血症
Keyword:
calciphylaxis
,
皮膚潰瘍
,
慢性腎不全
,
二次性副甲状腺機能亢進症
,
高カルシウム血症
pp.797-799
発行日 1999年9月1日
Published Date 1999/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902996
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慢性腎不全に伴う二次性副甲状腺機能亢進症の42歳,男性に生じたcalciphylaxisの1例を報告する.左上肢に激しい接触痛を有する難治性潰瘍が生じた.組織学的に潰瘍部真皮下層の小血管壁に輪状の石灰沈着を認める.肺,心,胃,筋肉等にも石灰化あり.皮膚潰瘍出現の8か月後突然死亡した.本症の本邦報告は過去に3例のみで,あまり知られていないが,本症による皮膚潰瘍が出現した患者の予後は非常に悪い.長期透析中の腎不全患者の増加に伴い,本症の増加が予想され,慢性腎不全患者の難治性潰瘍は,本症も鑑別診断の一つに入れる必要があると考えた.
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