特集 悪性黒色腫
脈絡膜悪性黒色腫にニボルマブを投与し大腸炎を併発した1 例
三浦 慎平
1
,
渡辺 彩乃
1
,
角田 加奈子
1
,
佐藤 隆亮
1
,
大西 正純
1
,
馬場 俊右
1
,
高橋 和宏
1
,
前田 文彦
2
,
赤坂 俊英
3
,
梁井 俊一
4
1岩手医科大学附属病院,皮膚科(主任:天野博雄教授)
2前田皮膚科クリニック,北上市
3北上済生会病院,院長
4岩手医科大学附属病院,消化器内科
キーワード:
脈絡膜悪性黒色腫
,
ニボルマブ
,
インフリキシマブ
,
免疫関連有害事象関連腸炎
Keyword:
脈絡膜悪性黒色腫
,
ニボルマブ
,
インフリキシマブ
,
免疫関連有害事象関連腸炎
pp.1979-1983
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000395
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52 歳,男性。1998 年に右脈絡膜悪性黒色腫の診断で眼球摘出術を受けた。2015 年3 月に右眼窩内再発をきたし,同年11 月に多発肝転移が出現し,ニボルマブを開始したが,5 回終了後より免疫関連有害事象による大腸炎を発症した。高用量ステロイドを使用し加療するも難治だったため,インフリキシマブを3 回使用し,投与後に腸炎症状は速やかに消退した。その後,腸炎症状の再発はなかったが,治療開始52 週後に肝不全により死亡した。ニボルマブの自己免疫関連副作用による大腸炎に対しインフリキシマブ投与は有効な治療法となり得ると考えた。
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