症例
乳児に発症した再発性環状紅斑様乾癬の1 例
末岡 愛実
1
,
北野 文朗
1
,
森本 謙一
1
,
西阪 隆
2
1県立広島病院,皮膚科(主任:森本謙一部長)
2同,臨床研究検査科,主任部長
キーワード:
再発性環状紅斑様乾癬
,
乳児
Keyword:
再発性環状紅斑様乾癬
,
乳児
pp.1857-1860
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000358
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3 カ月,女児。2 カ月前より頸部に落屑性紅斑,小膿疱が出現した。皮疹は徐々に拡大し,全身に多数の小膿疱を伴う環状紅斑を生じた。発熱はなく,全身状態は良好であった。病理組織学的に表皮の軽度肥厚と過角化がみられ,角層下膿瘍・Kogoj 海綿状膿疱を認めた。以上より再発性環状紅斑様乾癬と診断した。上気道感染を契機に一時的に皮疹が悪化したが,抗菌薬投与とステロイド外用で皮疹はほぼ消退した。再発性環状紅斑様乾癬の乳児発症例は報告が少なく,自験例では乳児に発症した膿疱性乾癬の報告を参考に治療を行った。ステロイド外用のみで症状改善が乏しい場合,ビタミンD3製剤外用やシクロスポリン内服などが治療選択肢となりうる。
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