特集 水疱症アップデート
生後7 カ月の女児に生じた水疱性類天疱瘡の1例
北澤 智子
1
,
村上 富美子
1
,
廣川 悠季
1
,
栗原 八千代
2
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院,皮膚科(主任:村上富美子部長)
2同,小児科
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
若年性類天疱瘡
,
乳児
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
若年性類天疱瘡
,
乳児
pp.1675-1679
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000234
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7カ月,女児。四肢を主体として全身に大豆大までの緊満性水疱,びらんが多数散在する。抗BP180抗体>1000U/mlと高値。病理組織学的所見では表皮下水疱を認め,内部には好酸球を主体とする細胞浸潤がある。表皮基底膜部にIgG,C3の沈着を認めた。水疱性類天疱瘡と診断し,プレドニゾロン0.5mg/kg/日にて治療を開始。経過中皮疹の再燃はなく,約7カ月かけてプレドニゾロンを漸減,終了した。若年性類天疱瘡では,外用のみでの改善例も多くみられ,予後は良好といわれているが,乳児の水疱性類天疱瘡では追加治療や再燃例も散見されており,慎重な経過観察が必要と考える。
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