症例
HIV陽性患者に発症した晩発性皮膚ポルフィリン症の1例
三神 絵理奈
1
,
船坂 陽子
1
,
川原崎 麻以
1
,
神崎 亜希子
1
,
佐伯 秀久
1
1日本医科大学,皮膚科学教室(主任:佐伯秀久教授)
キーワード:
HIV
,
晩発性皮膚ポルフィリン症
,
HAART療法
Keyword:
HIV
,
晩発性皮膚ポルフィリン症
,
HAART療法
pp.1299-1302
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000126
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52歳,男性。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染に対し抗HIV療法中で,コントロールは良好であった。4カ月前の夏頃より顔面,両手背に瘙痒を伴う水疱とびらんが出現し,オレンジ色の尿を自覚。当科初診時は同部位にびらんと瘢痕,色素沈着がみられた。尿中ウロポルフィリンは7930μg/g・cre,尿中コプロポルフィリンは342μg/g・creと高値。手背瘢痕部の生検で,真皮上層の浮腫と血管周囲のPAS陽性物質の沈着がみられた。晩発性皮膚ポルフィリン症(PCT)と診断し,遮光,禁酒およびβカロテンサプリメント摂取で,症状は軽快傾向を示した。本邦でHIV感染にPCTを合併した報告は自験例が初めてである。
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