Japanese
English
症例報告
C型肝炎を伴った晩発性皮膚ポルフィリン症の1例
A case of porphyria cutanea tarda associated with chronic hepatitis C
伊東 英里
1
,
中村 裕之
1
,
小林 衣子
1
,
對馬 哲
2
Eri ITOH
1
,
Hiroyuki NAKAMURA
1
,
Kinuko KOBAYASHI
1
,
Tetsu TSUSHIMA
2
1札幌鉄道病院皮膚科
2札幌鉄道病院第一内科
1Department of Dermatology, Sapporo Hospital of Hokkaido Railway Company
2The First Department of Internal Medicine,Sapporo Hospital of Hokkaido Railway Company
キーワード:
晩発性皮膚ポルフィリン症
,
C型肝炎
,
シメチジン
Keyword:
晩発性皮膚ポルフィリン症
,
C型肝炎
,
シメチジン
pp.129-132
発行日 1997年2月1日
Published Date 1997/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902091
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40歳,男性.C型肝炎を伴った晩発性皮膚ポルフィリン症の1例を報告した.また,ポルフィリン代謝を改善する目的でシメチジンを投与したところ有効と考えられたので,加えて報告する.初診の約1年前から手,背,顔など露光部,特に外傷の受けやすい部位に,水疱,びらん,外傷性瘢痕が繰り返し出現していた.皮膚脆弱性あり.飲酒歴25年.皮膚生検で表皮下水疱,および真皮上層の血管壁と基底膜にPAS陽性物質の沈着を認める.HCV陽性,軽度肝機能障害を認め,肝生検で慢性活動性肝炎の像を呈した.尿中コプロポルフィリン,尿中ウロポルフィリン,血清鉄,フェリチンは高値であった.IFN—α,シメチジン投与後皮疹は軽快し,尿中のポルフィリン体もシメチジン投与後著明に低下した.
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