Japanese
English
症例報告
熱傷を契機に発見された晩発性皮膚ポルフィリン症
Porphyria cutanea tarda discovered by the burn induced by minor thermal injury
山下 利春
1
,
大森 房之
1
,
嵯峨 賢次
1
,
神保 孝一
1
Toshiharu YAMASHITA
1
,
Fusayuki OMORI
1
,
Kenji SAGA
1
,
Kowichi JIMBOW
1
1札幌医科大学医学部皮膚科学
1Depertment of Dermatology,Sapporo Medical University School of Medicine
キーワード:
晩発性皮膚ポルフィリン症
,
熱傷
Keyword:
晩発性皮膚ポルフィリン症
,
熱傷
pp.698-700
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101297
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63歳,男性.畑で草木を燃やした2~3日後より,熱傷の自覚のないまま前腕伸側に浮腫性紅斑局面が出現し消退しないため,皮膚科を受診した.生検組織像は第I度熱傷に相当する真皮の浮腫と血管拡張像で,真皮血管周囲にPAS陽性物質の沈着を認めた.臨床検査所見では,血清鉄高値,HBs抗体陽性,尿中ウロポルフィリンおよびコプロポルフィリン高値を認め,晩発性皮膚ポルフィリン症(porphyria cutanea tarda:PCT)と診断した.皮疹自体はステロイド軟膏外用により徐々に消退した.これまで日光過敏症や易外傷性はなく,焚き火による熱傷様皮疹を契機に発見された PCT は稀であると考え報告する.
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