特集 抗VEGF薬治療の現場から見えてくる実態
2 正確な診断に向けた工夫と見落としの防止策
塩瀬 聡美
1
1九州大学眼科学教室
キーワード:
黄斑疾患
,
網膜内液
,
網膜下液
,
網膜色素上皮下液
,
OCT
,
蛍光眼底造影検査
Keyword:
黄斑疾患
,
網膜内液
,
網膜下液
,
網膜色素上皮下液
,
OCT
,
蛍光眼底造影検査
pp.11-24
発行日 2026年1月5日
Published Date 2026/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004513
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
抗血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF)薬という画期的な薬剤の登場により,それまで治療ができなかった新生血管型加齢黄斑変性(neovascular age-related macular degeneration:nAMD)をはじめとする黄斑疾患の視機能予後は改善した。とはいえ,抗VEGF薬は,1回投与すれば治療終了ではなく,何度も追加投与が必要である。診断や病型を特定しなくても疾患活動性があるから,と治療を開始する場合もあるかもしれない。しかし,症例が蓄積していくに従い,治療反応性の差異や再発パターンの多様性が明らかになり,「正確な初期診断」と「病態の再評価」が臨床成績を左右する因子として重要視されてきている。Optical coherence tomography(OCT)の高解像度化とOCT angiography(OCTA)の普及により,病変構造や血管形態の評価精度は格段に向上したが,依然として初期診断での見落としや他疾患との鑑別が困難な症例も存在する。ここでは抗VEGF薬治療の現場から見えてくる,正確な診断,見落としの防止,という2つの重要な点について考えてみたい。

Copyright © 2026, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.

