特集 内視鏡検査で大腸癌の見落としゼロを目指して
2.見落とさないための工夫(1)見落としゼロを目指した前処置法
堀内 英華
1
,
玉井 尚人
1
1東京慈恵会医科大学内視鏡医学講座
キーワード:
大腸内視鏡
,
前処置
,
腺腫発見率
,
大腸癌
Keyword:
大腸内視鏡
,
前処置
,
腺腫発見率
,
大腸癌
pp.637-641
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002207
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
全大腸内視鏡による腫瘍性病変の切除は大腸癌死亡率の低下に寄与することが明らかとなっている.Post-colonoscopy colorectal cancerの50~60%は見落とし病変に起因すると類推されている.見落とし病変をいかに減らすかは,内視鏡医にとって重要な課題であり,大腸内視鏡の質の向上が常に求められる.大腸内視鏡の重要なquality indicatorの一つとして腸管洗浄度が挙げられる.腸管前処置不良は病変見落としの要因となり,adenoma detection rateとの関連が明らかになっている.近年,新たな腸管洗浄薬が登場し,洗浄効果,安全性,患者受容性などに応じた前処置投与法の選択が求められる.適切な腸管洗浄薬の選択には,各々の腸管洗浄薬の特性の十分な理解が必須である.
Copyright © 2022, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.