原著論文
新しいアクリル製眼内レンズSY60WFの術後6か月成績
親富祖 さやか
1
,
佐々木 功
1
,
江口 秀一郎
1
1江口眼科病院(函館市)
キーワード:
ClareonⓇ
,
SY60WF
,
疎水性アクリル単焦点レンズ
,
XY1
,
術後屈折誤差
,
屈折変動
Keyword:
ClareonⓇ
,
SY60WF
,
疎水性アクリル単焦点レンズ
,
XY1
,
術後屈折誤差
,
屈折変動
pp.881-884
発行日 2022年9月5日
Published Date 2022/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002781
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目的
2021年11月1日に発売された眼内レンズClareonⓇ(SY60WF,日本アルコン)は新素材の疎水性アクリルポリマーからなるシングルピース眼内レンズであり,術後成績の報告がまだ少ないことから,同じく疎水性アクリル単焦点レンズであるVivinexⓇ(XY1,HOYA)を同時期に挿入した患者をコントロール群として術後成績の比較を行った。
対象と方法
2021年4月から6月にかけて江口眼科病院で白内障手術を行い,SY60WFまたはXY1のレンズを挿入した患者61名115眼のうち角膜疾患,翼状片,高度乱視,およびぶどう膜疾患,眼底疾患,弱視のある患者(合計26名49眼),術後の通院が途絶えた患者(11名21眼)を除外した24名45眼(内訳:SY60WFは14名25眼,XY1は10名20眼)を対象とし,両群の術前および術後1日目,1週間,1か月,3か月,6か月の矯正視力と術後屈折誤差,平均角膜屈折力,術前と術後3か月の角膜内皮細胞密度を測定した。
結果
両群とも術後屈折誤差は経過観察期間中に有意な変動を示さなかった。術後6か月の矯正視力は,両群とも術前に比べ有意に改善していた。
結論
SY60WF群の術後の屈折変動は,XY1より小さい傾向があった。
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