ウェットラボでのトレーニングに役立つ豚眼の解剖の基礎知識
7.網膜
岩西 宏樹
1
1和歌山県立医科大学眼科学講座
pp.270-273
発行日 2022年3月5日
Published Date 2022/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002539
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豚眼を用いたウェットラボにおいて網膜硝子体手術のトレーニングを行う場合には,豚眼の準備以外に硝子体手術機器に加えて,灌流ポート,照明機器,硝子体カッター,内境界膜剥離を行うための鑷子,手術補助薬剤などの準備が必要であり,経費も少額とはいえない。また設置スペース,予算などトータルで考えると豚眼を用いた白内障手術のトレーニングよりどうしても敷居が高くなる。それに比べ強膜内陥術のトレーニングに必要な縫合糸およびシリコーンバックル(またはそれを代替できるもの)の準備は比較的容易である。外科手術では,いきなり患者への実臨床でデビューするのではなく,教科書や学会等で得た知識,日々の臨床現場での経験をもとに,各々の置かれた環境の範囲内で最大限の準備・トレーニングを経て手術に臨むことが,患者に対する医師の責務であろう。
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