症例
脾epidermoid cystの1例
大野 凌
1
,
上田 裕之
,
羽原 理佐
,
石井 裕朗
,
檜垣 文代
,
金澤 右
,
小田 和歌子
1岡山市立総合医療センター岡山市立市民病院 放射線科
キーワード:
MRI
,
集団検診
,
脾臓疾患
,
脾臓摘出術
,
表皮嚢胞
,
腹腔鏡法
,
偶発的発見
,
腹部CT
Keyword:
Epidermal Cyst
,
Mass Screening
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Laparoscopy
,
Splenic Diseases
,
Splenectomy
,
Incidental Findings
pp.475-478
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017202880
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30歳代男。脾臓腫瘤の指摘を主訴とした。血液検査では肝胆道系酵素の上昇、CA19-9およびチミジンキナーゼ高値を示した。CTでは脾門部に辺縁整で、辺縁に石灰化を伴う被膜を有し、内部に一部高吸収域を示す腫瘤が描出され、造影CTでは壁の石灰化、内部液体貯留、脾臓のBeak signを認めたが、内部血流や膵臓との連続性はみられず、肝臓内に明らかな嚢胞形成も認めなかった。破裂の危険性や患者の希望より腹腔鏡下脾臓摘出術を行ったところ、腫瘍は50×70mm大で石灰化を伴う豊富な線維性間質と異型のない重層扁平上皮で裏打ちされた複数の嚢胞を認め、免疫染色でCA19-9、CEA、p63が陽性であったが、悪性所見はなくepidermoid cystと診断した。
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