発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017380368
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58歳女。左下腹部痛を主訴に近医受診し、超音波検査で骨盤内に嚢胞性病変が認められ、精査加療目的で当院に紹介された。腹部造影CTやMRIの所見から、前仙骨部の嚢胞性腫瘤と診断し、経仙骨的腫瘤切除術を行った。ジャックナイフ位で仙尾骨の左縁に沿って皮切し、仙尾関節で尾骨を切断すると視野が開け、腫瘤全体が見えた。腫瘤は周囲への浸潤なく、容易に摘出することができた。摘出標本の肉眼所見は45×30mmの嚢胞性病変であり、病理組織所見からepidermoid cystと診断した。術後経過は良好で、第4病日に退院となり、直腸膀胱障害は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017