発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014230548
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75歳男。検診の腹部超音波検査で、脾内の多発性の低エコー病変を指摘された。腹部超音波では、脾腫は認めず、脾内に10~20mm大の低エコー腫瘤を4個認めた。形状は球状で境界は比較的明瞭、内部エコーは不均一であった。腹部CTでは、脾内に造影効果の低い境界明瞭な腫瘤を4ヶ所に認めた。4年後のCTで各腫瘤の増大を認めた。脾サルコイドーシス症や脾原発悪性リンパ腫などが鑑別診断にあがったが、それ以上の質的診断は困難で、診断的治療として腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した。病理組織学的所見で、脾サルコイドーシス症と診断された。術後経過良好で第7病日目に軽快退院し、無治療で現在再発および他症状の出現は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014