症例
BCG注入療法後に両側多発性腎腫瘤として発症した腎結核性肉芽腫の1例
稲垣 真裕
1
,
小林 久人
,
染矢 祐子
,
大西 康之
,
松木 充
1大津赤十字病院 放射線科
キーワード:
BCGワクチン
,
腫瘤
,
結核-腎
,
生検
,
X線CT
,
肉芽腫
,
膀胱腫瘍
,
病巣内投与
,
インターベンショナル超音波診断
Keyword:
BCG Vaccine
,
Biopsy
,
Urinary Bladder Neoplasms
,
Granuloma
,
Tuberculosis, Renal
,
Injections, Intralesional
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Ultrasonography, Interventional
pp.479-481
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017202881
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60歳代男。4年前に膀胱癌に対してBacille Calmette-Guerin(BCG)膀胱注入療法を行い、1年前の尿細胞診で陽性(class V)であったため、BCG注入療法を行うも尿細胞診陽性が持続した。造影CTでは両側腎の腫大と両側腎実質に造影効果の弱い腫瘤を多数認め、ダイナミック造影では漸増性の増加効果を呈し、一部腎から外方性に膨隆する腫瘤を認めた。エコーガイド下生検の病理組織所見では単核球浸潤と多数の類上皮肉芽腫を認め、Ziehl-Neelsen染色で抗酸菌は確認されなかったが、BCG膀胱内注入療法後に発生した腎結核性肉芽腫と診断した。BCG療法中止にて多発腎腫瘤は縮小し、その後、再燃は認めていない。
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