特集 食道癌の放射線治療
食道癌根治切除術後の単発性リンパ節転移に対する放射線治療の後方視的検討
泉 佐知子
1
,
唐澤 久美子
,
橋本 弥一郎
,
河野 佐和
,
石井 由佳
1東京女子医科大学 放射線腫瘍学講座
キーワード:
腫瘍多剤併用療法
,
術後合併症
,
リンパ行性転移
,
食道腫瘍
,
食道切除
,
放射線療法
,
リンパ節郭清
,
線量分割法
,
後向き研究
,
無病生存
,
Kaplan-Meier法
,
放射線化学療法
,
CF Regimen
,
RECIST
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Esophageal Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Lymph Node Excision
,
Postoperative Complications
,
Retrospective Studies
,
Radiotherapy
,
Esophagectomy
,
Disease-Free Survival
,
Dose Fractionation
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Chemoradiotherapy
,
Response Evaluation Criteria in Solid Tumors
,
CF Regimen
pp.977-985
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016374354
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食道癌根治切除後の単発性リンパ節転移に対する放射線治療について検討した。食道癌の領域リンパ節郭清を伴う根治切除術を行い、単発性のリンパ節転移を認め根治目的で放射線治療を行った29例(男性25名、女性4名、56~85歳)を対象とした。RT/CRT後の初期効果判定は、完全奏効10例、部分奏効11例で、奏効率は72%であった。RT/CRT後の全生存率は、2年59.9%、3年53.8%、5年44.9%で、生存期間中央値は57.3ヵ月であった。原病生存率は、2年62.4%、5年56.1%、無増悪生存率は2年40.1%、5年20.1%であった。照射野内制御率は2年61.9%、5年41.3%であった。全生存期間に対する予後因子は、単変量解析では化学療法の併用の有無、腫瘍の初期治療効果に有意差を認め、多変量解析では、腫瘍の初期治療効果のみが有意であった。照射野内制御期間に対する予後因子は、単変量解析では病理病期、腫瘍の初期治療効果で有意差を認め、多変量解析でも病理病期、腫瘍の初期治療効果がいずれも有意であった。
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