特集 食道癌の放射線治療
胸部表在食道扁平上皮癌に対するinvolved field irradiationの治療成績と再発形式についての検討
河野 佐和
1
,
石井 由佳
,
松原 礼明
,
寅松 千絵
,
橋本 弥一郎
,
泉 佐知子
,
唐澤 久美子
1東京女子医科大学 放射線腫瘍科
キーワード:
Cisplatin
,
Fluorouracil
,
腫瘍多剤併用療法
,
腫瘍再発
,
リンパ行性転移
,
食道腫瘍
,
肺腫瘍
,
扁平上皮癌
,
放射線障害
,
放射線療法
,
線量分割法
,
後向き研究
,
治療成績
,
無病生存
,
Nedaplatin
,
Kaplan-Meier法
,
放射線化学療法
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Cisplatin
,
Esophageal Neoplasms
,
Fluorouracil
,
Lung Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Retrospective Studies
,
Radiotherapy
,
Radiation Injuries
,
Treatment Outcome
,
Disease-Free Survival
,
Dose Fractionation
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Chemoradiotherapy
,
Nedaplatin
pp.1019-1023
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016374359
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胸部表在食道扁平上皮癌に対する領域照射療法の治療成績と再発形式について検討した。放射線治療を施行した胸部表在食道扁平上皮癌で、治療後に内視鏡による評価を行った68例(男性59名、女性9名、45~91歳)を対象とした。58例(85.3%)が完全奏効(CR)となった。早期有害事象は、食道炎のGrade 2が14例、Grade 3が4例、晩期有害事象はGrade 2の心嚢液貯留が4例、胸水貯留が2例、骨折が1例、食道狭窄が1例であった。全体の2年、4年、5年粗生存率は、それぞれ92.8%、83.2%、83.2%で、M癌で、それぞれ100%、92.3%、92.3%、SM癌は89.7%、78.9%、78.9%であった。2年、4年、5年の無再発生存率は全体で85.2%、68.4%、64.8%、M癌で89.6%、82.7%、82.7%、SM癌では83.2%、61.3%、55.8%で、有意差は認めなかった。再発後の治療は照射野内再発の12例中9例が内視鏡治療での根治可能病変と判断され、8例は問題なく内視鏡治療を施行した。1例のみが内視鏡的粘膜下層剥離術が成功せず、開胸手術となった。
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