特集 膠原病
経過中に小腸悪性リンパ腫を発症した皮膚筋炎の1剖検例
吉賀 哲郎
1
,
頼田 友里
,
永田 敬二
,
野田 英貴
,
新見 直正
,
金子 真弓
1広島市立病院機構広島市立安佐市民病院 皮膚科
キーワード:
Methylprednisolone Succinate
,
Prednisolone
,
嚥下障害
,
皮膚筋炎
,
免疫組織化学
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
小腸腫瘍
,
剖検
,
静脈内注入
,
嚥下訓練
Keyword:
Deglutition Disorders
,
Dermatomyositis
,
Immunohistochemistry
,
Infusions, Intravenous
,
Methylprednisolone Hemisuccinate
,
Prednisolone
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
pp.168-172
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017215720
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
82歳男性。頭部、顔面、両手背などの露光部を中心に浮腫性紅斑が出現し、更に四肢の筋肉痛と筋力低下を伴い、上肢の挙上や立ち上がりが困難となった。その後、嚥下障害や嗄声を伴い、近医にてプレドニゾロンの内服を開始されるも改善せず、紹介となった。臨床像・臨床検査所見より皮膚筋炎と診断し、ステロイドの全身投与を行ったところ皮疹、筋肉痛は改善したが、著明な嚥下障害が持続した。約半年後には発熱、全身倦怠感が出現し、造影CTにて小腸腫瘍を認め、血液検査やPET-CTで悪性リンパ腫が疑われ生検を検討したが、急激な呼吸不全を呈し死亡した。剖検では小腸原発のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断され、急激な呼吸不全の原因はニューモシスチス肺炎と考えられた。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.