症例
カルバマゼピンによる非典型薬剤性過敏症症候群の1例
大塚 洋平
1
,
船坂 陽子
,
加藤 篤衛
,
伊藤 路子
,
山瀬 綾
,
川名 誠司
,
佐伯 秀久
1日本医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Carbamazepine
,
Phenobarbital
,
Phenytoin
,
Prednisolone
,
交差反応
,
多剤併用療法
,
てんかん
,
経口投与
,
Levetiracetam
,
薬剤性過敏症症候群
Keyword:
Administration, Oral
,
Carbamazepine
,
Cross Reactions
,
Drug Therapy, Combination
,
Epilepsy
,
Phenobarbital
,
Prednisolone
,
Phenytoin
,
Drug Hypersensitivity Syndrome
,
Etiracetam
pp.1702-1706
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017077890
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47歳男性。てんかんに対するカルバマゼピン内服開始3週間後より全身の浮腫性紅斑が出現したため神経内科より皮膚科へ紹介となった。受診時、発熱、肝機能障害、リンパ節腫脹、好酸球の上昇を認め、臨床経過よりカルバマゼピンによる薬疹を疑い、カルバマゼピンを中止した。だが、皮疹の増悪と肝機能障害の進行がみられたため、プレドニゾロンの全身投与を行ったところ、症状の改善が認められた。以上、本症例は原因薬剤中止後も症状が遷延していたことや、原因薬剤の開始時期と症状発症の期間、DLSTの陽性時期などから薬剤性過敏症症候群(DIHS)に特徴的なものであったが、経過中にHHV-6を含めヘルペスウイルス属の再活性化を証明できず、カルバマゼピンによる非典型DIHSと診断された。
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