特集 薬疹・薬物障害
アリルイソプロピルアセチル尿素およびエテンザミドが被疑薬と考えられた多発性固定薬疹の1例
上田 有希子
1
,
服部 淳子
,
峠岡 理沙
,
益田 浩司
,
加藤 則人
1京都府立医科大学 皮膚科
キーワード:
パッチテスト
,
経口投与
,
薬疹
,
Ethenzamide
,
Apronalide
Keyword:
Administration, Oral
,
Drug Eruptions
,
Patch Tests
,
Apronalide
,
Ethenzamide
pp.26-29
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017115814
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26歳男。全身に多発する紅斑、色素沈着を主訴とした。20歳時より市販の頭痛薬を頓服しており、1年前より右上腕に続いて下顎、陰茎、臀部、下肢に赤褐色紅斑が多数出現した。3日前に市販の頭痛薬を内服したところ、服薬4時間後より皮疹の発赤が増強し、市販の頭痛薬による固定薬疹が考えられた。頓服歴のある市販薬とその成分についてオープンテストを行った結果、新セデス錠、ノーシンピュア、イブクイックとその共通成分であるアリルイソプロピルアセチル尿素で紅斑とそう痒が強く出現し、皮疹部のパッチテストでエテンザミドが陽性を示したことから、アリルイソプロピルアセチル尿素とエテンザミドによる固定薬疹と診断した。
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