特集 薬疹・薬物障害
皮疹部のスクラッチパッチテストが陽性であったアリルイソプロピルアセチル尿素による固定薬疹の1例
上野 あさひ
1
,
小田 佐智子
,
宮本 揚子
,
齋藤 友紀
,
濱崎 洋一郎
,
籏持 淳
1獨協医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
パッチテスト
,
経口投与
,
薬疹
,
Apronalide
Keyword:
Administration, Oral
,
Drug Eruptions
,
Patch Tests
,
Apronalide
pp.18-19
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017115812
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42歳男。10年前より頭痛・腰椎ヘルニアに対してしばしば消炎鎮痛剤を内服しており、5日前に市販薬を内服したところ、1~2時間後に水疱を伴う紅斑が出現した。初診時には左上腕、臀部、右鼠径部、右大腿、左足首に小児手掌大までの色素沈着とびらんを伴う紅斑が散在しており、皮疹出現直前に内服した市販薬が原因と考えた。市販薬の成分のなかからアリルイソプロピルアセチル尿素(AIAU)とイブプロフェンを疑い、パッチテストを行った結果、皮疹部・無疹部ともすべて陰性であったが、スクラッチパッチテストでは皮疹部のAIAU貼付部のみ24時間後に浮腫を伴う紅斑を認め、AIAUの固定薬疹と診断した。
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