特集 薬疹・薬物障害
両手背に播種状の皮疹を呈したアリルイソプロピルアセチル尿素による多発性固定薬疹の1例
權守 隆
1
,
大谷 翼伶
,
濱崎 洋一郎
,
籏持 淳
1獨協医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Steroids
,
経口投与
,
経皮投与
,
薬疹
,
皮膚疾患-手部
,
発疹
,
Apronalide
,
内服誘発試験
Keyword:
Administration, Oral
,
Administration, Cutaneous
,
Drug Eruptions
,
Exanthema
,
Hand Dermatoses
,
Steroids
,
Apronalide
pp.344-345
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016208970
- 有料閲覧
- 文献概要
49歳女。2年前より時々下口唇付近に小水疱を伴う皮疹が出現し、近医にてバラシクロビル塩酸塩内服とビダラビン外用による治療を受けた。約3ヵ月前に下口唇付近とともに両手にもそう痒感を伴う皮疹が出現し、消失と出現を繰り返したため、当科を紹介受診した。初診時、鼻下部から上口唇にかけて45×25mm大の色素沈着を伴う紅斑局面を認め、両手背、一部手掌にコイン大~米粒大までのびらん、鱗屑、一部苔癬化を伴う紅斑を多数認めた。固定薬疹を考え、原因薬剤の精査目的で内服誘発試験を行った結果、アリルイソプロピルアセチル尿素による多発性固定薬疹と診断された。誘発された皮疹はステロイド外用薬にて消退した。
Copyright © 2016, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.