特集 細菌感染症
蜂窩織炎に続発した左上肢コンパートメント症候群の1例
横山 恵美
1
,
須山 孝雪
,
天方 將人
,
寺木 祐一
,
伊崎 誠一
1埼玉医科大学総合医療センター 皮膚科
キーワード:
Cefazolin
,
Clindamycin
,
コンパートメント症候群
,
Penicillin G
,
上肢
,
多剤併用療法
,
X線CT
,
蜂巣炎
,
静脈内注入
,
皮膚外科
Keyword:
Cellulitis
,
Cefazolin
,
Clindamycin
,
Drug Therapy, Combination
,
Compartment Syndromes
,
Infusions, Intravenous
,
Penicillin G
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Upper Extremity
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.1799-1802
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017081141
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39歳女。初診前日に、特に誘因なく左手関節部に発赤と水疱が出現し、受診時には38.4℃の発熱と左上肢全体の発赤・腫脹、手関節部屈側の強い疼痛としびれ感を呈した。A群β溶血性連鎖球菌迅速検査陽性、細菌培養はStreptococcus pyogenes(3+)であり、単純CTでは前腕の皮下脂肪組織濃度の上昇と前腕屈筋群の筋腫大を認めたが、皮下のガス像はみられなかった。左上肢蜂窩織炎と診断して抗菌薬投与を開始するも疼痛は急速に進行し、翌日にはしびれ感の増悪と疼痛の消失を認め、左手の知覚異常と運動麻痺を生じたため、蜂窩織炎から続発したコンパートメント症候群と診断して減張切開とベンジルペニシリン、クリンダマイシンの点滴静注を行い、症状は改善した。
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