特集 発熱を伴う皮膚病
臨床例
肺炎球菌ワクチン接種による蜂窩織炎様反応
川崎 ゆりか
1
,
林 耕太郎
,
石川 武子
,
大西 誉光
,
多田 弥生
,
渡辺 晋一
1帝京大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Clindamycin
,
血液学的検査
,
紅斑-結節性
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
X線CT
,
丹毒
,
蜂巣炎
,
予防接種
,
筋膜炎-壊死性
,
肺炎球菌ワクチン
,
Meropenem
,
上腕
Keyword:
Arm
,
Diagnosis, Differential
,
Cellulitis
,
Clindamycin
,
Drug Therapy, Combination
,
Erysipelas
,
Erythema Nodosum
,
Hematologic Tests
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Vaccination
,
Fasciitis, Necrotizing
,
Pneumococcal Vaccines
,
Meropenem
pp.471-474
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017222947
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<症例のポイント>肺炎球菌ワクチン接種後に生じた蜂窩織炎様反応と考えられる1例を報告した。局所の肉眼的炎症所見は軽度で、蜂窩織炎単独では高度な炎症反応や筋酵素の逸脱を説明しづらく、臨床所見、経過やCTから壊死性筋膜炎も否定的であった。蜂窩織炎様反応は、同種の防腐剤を含む他のワクチンでの報告はほとんどなく、肺炎球菌ワクチンの主成分に特異的な反応と考えられる。また、同様の報告がBehcet病患者数例にみられることから、Behcet病患者に比較的特異的な反応であることが示唆された。
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