特集 リンフォーマ・白血病
陰嚢潰瘍を生じたメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患
長井 拓哉
1
,
赤間 智範
,
長田 真一
,
真鍋 求
,
梅林 芳弘
1秋田大学 大学院医学系研究科皮膚科学・形成外科学講座
キーワード:
Methotrexate
,
陰嚢
,
関節リウマチ
,
生殖器疾患-男性
,
経口投与
,
皮膚潰瘍
,
免疫組織化学
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
Keyword:
Administration, Oral
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Genital Diseases, Male
,
Immunohistochemistry
,
Methotrexate
,
Scrotum
,
Skin Ulcer
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
pp.1511-1514
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016404559
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66歳男。陰嚢の無痛性潰瘍を主訴とした。関節リウマチに対して10年前よりメトトレキサート(MTX)を内服中であった。半年前から陰嚢に潰瘍が出現し、初診時は陰嚢に4cm大までの潰瘍が3つ存在し、潰瘍周囲は堤防状に隆起し浸潤を触知した。血中EBV-DNA量は2.5×10^3copy/10^6cellsと高値であった。病理組織学的に病変部では真皮浅層から深層にかけて大型の異型リンパ球が密に浸潤し、これらの異型リンパ球は免疫染色でCD20陽性を示した。MTX関連リンパ増殖性疾患と診断し、MTX中止により陰部潰瘍は6週で治癒し、5ヵ月経過現在、再発は認めていない。
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