特集 リンフォーマ・白血病
高齢者の頭部に多発した原発性皮膚濾胞中心リンパ腫の1例
高橋 彩
1
,
人見 勝博
,
中村 かおり
,
横山 恵美
,
伊崎 誠一
1埼玉医科大学総合医療センター 皮膚科
キーワード:
腫瘍退行-自然
,
X線CT
,
頭頸部腫瘍
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
リンパ腫-濾胞性
,
陽電子放射型断層撮影
,
マルチモーダルイメージング
Keyword:
Head and Neck Neoplasms
,
Immunohistochemistry
,
Lymphoma, Follicular
,
Neoplasm Regression, Spontaneous
,
Skin Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Positron-Emission Tomography
,
Multimodal Imaging
pp.1507-1510
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016404558
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80歳男。頭部に多発する結節を主訴とした。2~3ヵ月前より小豆大の皮下結節を4個生じ、そのうちの1個が急速に大きくなってきた。病理組織所見では真皮から脂肪組織内でリンパ球様細胞が密に増殖し、リンパ濾胞様の構造が散見された。免疫組織学的に濾胞様構造内部でCD20・CD10・Bcl-6・MIB-1は陽性を示し、CD3・CD5・Bcl-2・MUM-1は主に濾胞様構造外領域で陽性であった。PET-CTではほかにリンパ腫病変は認めず、原発性皮膚濾胞中心リンパ腫と診断した。生検した結節は自然消退の傾向を示し、残存病変は無治療のまま経過観察しているが、8ヵ月経過して再発や増大は認めていない。
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