症例
関節リウマチ患者に生じたメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患の1例
北澤 智子
1
,
松岡 摩耶
,
久保 悠
,
太田口 里沙子
,
木村 聡子
,
川上 民裕
,
相馬 良直
,
井上 靖之
1聖マリアンナ医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Methotrexate
,
関節リウマチ
,
経口投与
,
免疫組織化学
,
リンパ増殖性疾患
,
Rituximab
Keyword:
Administration, Oral
,
Rituximab
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Immunohistochemistry
,
Methotrexate
,
Lymphoproliferative Disorders
pp.503-507
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017233481
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72歳男性。9年前より関節リウマチに対しメトトレキサート(MTX)を内服中であった。今回、鼻尖部、右大腿・下腿の皮疹を主訴に受診となった。初診時、右大腿・下腿に周囲に発赤を伴う黒色痂疲をつけた潰瘍、鼻尖部左側に膿疱、びらんを伴う小指頭大の紅斑を認めた。細菌感染による皮疹を疑い、レボフロキサシンの内服を開始したが、潰瘍は拡大傾向にあり、精査入院となった。CTおよび超音波所見では複数ヶ所のリンパ節腫脹を認め、臨床結果および病理組織学的所見、服用歴から、MTX関連リンパ増殖性疾患と診断した。MTX内服を中止し、リツキシマブを投与したところ、皮疹や潰瘍、リンパ節腫大はすべて改善した。
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