発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008233800
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棘突起縦割法椎弓形成術後5年以上経過し、アンケートに回答した79例を対象に、患者の立場から術後の身体的及び精神的な健康状態を評価した。アンケートは郵送による無記名式調査とした。対象は頸椎症性脊髄症(CSM)45例、頸椎後縦靱帯骨化症(OPLL)34例であった。Short-form(SF)-36の下位尺度はnorm-based scoringとして算出した。身体機能(PF)25.93、日常役割機能(身体)(RP)32.24、体の痛み(BP)40.68、全体的健康感(GH)41.93、活力(VT)44.48、社会的生活機能(SF)41.16、日常役割機能(精神)(RE)36.18、心の健康(MH)45.05で、全ての尺度で50点を下回った。下位尺度とJOAスコアとの相関係数はPF 0.73,RP 0.66、BP 0.58、GH 0.49、VT 0.52、SF 0.46、RE 0.69、MH 0.48で、全ての下位尺度との間に相関を認めた。頸部痛は、VASで2以上を頸部痛ありとした場合、41.8%(33例)に認められた。頸部痛の有無で2群に分けJOAスコアを比較した結果、頸部痛群のスコアが有意に低かった。2群間でSF-36の下位尺度を比較した結果、全ての尺度において頸部痛群が有意に低かった。
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