臨床
整形外科病棟における不眠症に対する薬物療法
若杉 正嗣
1
,
小竹 雄
,
大塚 寛
,
荒井 勝光
,
小泉 雅裕
,
保坂 登
1新潟県立中央病院 整形外科
キーワード:
股関節部骨折
,
催眠剤と鎮静剤
,
整形外科
,
大腿骨頸部骨折
,
不眠症
,
病院外科部門
,
後向き研究
,
年齢因子
Keyword:
Age Factors
,
Femoral Neck Fractures
,
Hypnotics and Sedatives
,
Hip Fractures
,
Sleep Initiation and Maintenance Disorders
,
Retrospective Studies
,
Surgery Department, Hospital
,
Orthopedic Procedures
pp.337-341
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017200322
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手術目的で整形外科病棟に10日間以上入院した370例を対象に、睡眠導入剤の使用状況について調査した。手術部位別に入院前内服、入院後新規内服、睡眠導入剤以外の鎮静作用のある新規内服、年齢別内服、入院期間別内服を後ろ向きに調査した。その結果、手術部位は大腿骨近位部骨折が170例と最も多く、次いで上肢外傷、人工関節置換術(TKA+THA)、脊椎(除圧術+固定術)であった。睡眠導入剤の入院前内服率は32%で、内容はエチゾラム、ブロチゾラム、ゾルピデムの順に多かった。新規の内服率は11%で、人工関節置換術で高かった。睡眠導入剤以外の新規内服は大腿骨近位部骨折症例のみで、リスペリドンと漢方薬が処方されていた。年齢別内服率に差はなかったが、入院期間が長くなるほど内服率は上昇した。以上、睡眠導入剤の適正使用のためには、患者の睡眠状態を把握し、医師・看護師・薬剤師等が連携することが必要であると考えられた。
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