特集 骨粗鬆症性椎体骨折 −治療の現状と問題点
骨粗鬆症性椎体骨折に対する骨折型別治療成績
杉田 誠
1
1菫会北須磨病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
ギプス包帯
,
脊椎骨折
,
骨折治癒
,
重症度指標
,
治療成績
,
体幹装具
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Casts, Surgical
,
Radiography
,
Severity of Illness Index
,
Spinal Fractures
,
Fracture Healing
,
Treatment Outcome
,
Osteoporotic Fractures
pp.921-928
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016382774
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骨粗鬆症性椎体骨折のうち、受傷後早期の単純X線側面像で椎体高が80%以上残存した110例122椎体を対象に、保存治療の違いによる治療成績を骨折型別(全体隆起型、一部隆起型、終板ずれ型、終板圧潰型)に検討した。治療法は軟性コルセットで固定したA群、体幹ギプス固定を行ったB群に分けた。3ヵ月後の単純X線像を評価すると、全体隆起型は、A群では全例圧潰し、66.7%に椎体内cleftを認め、B群では73.3%が圧潰し、26.7%に骨癒合が得られていた。一部隆起型は、A群では85.7%が圧潰したのに対し、B群では77.8%で骨癒合がみられた。終板ずれ型は、A群では95.8%が圧潰し、54.1%に椎体内cleftを認め、B群では53.3%に骨癒合が得られたが、46.7%は圧潰していた。尚、終板圧潰型は、A群、B群ともに骨癒合良好であった。
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