特集 姿勢異常と疼痛
骨粗鬆症性椎体骨折に対する入院安静治療
柴尾 洋介
1
,
安部 哲哉
,
長島 克弥
,
船山 徹
,
竹内 陽介
,
國府田 正雄
,
山崎 正志
1筑波大学 医学医療系整形外科
キーワード:
安静
,
脊椎骨折
,
脊柱後彎症
,
脊椎固定術
,
入院
,
骨折治癒
,
体幹装具
,
椎体形成術
,
骨折-骨粗鬆症性
,
保存的療法
,
骨痛
,
歩行分析
Keyword:
Conservative Treatment
,
Gait Analysis
,
Bed Rest
,
Hospitalization
,
Kyphosis
,
Spinal Fusion
,
Spinal Fractures
,
Fracture Healing
,
Vertebroplasty
,
Osteoporotic Fractures
pp.1282-1291
発行日 2019年12月19日
Published Date 2019/12/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2020084906
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骨粗鬆症性椎体骨折(osteoporotic vertebral fracture;OVF)に対し,筑波大学では「原則として入院,2週間の厳密な床上安静後にジュエット型硬性体幹装具を用いて離床を開始する」という統一したプロトコルによる保存治療を行っている。保存治療に抵抗性であれば手術加療を追加する。腰背部痛が強く残存する場合や,排尿障害や運動麻痺,下肢痛などの神経症状を伴う症例には積極的な手術を考慮するが,遷延癒合であっても疼痛コントロール可能かつ本人の治療満足度が高い症例に対しては,保存治療を継続して行っている。長期的なフォローアップで骨癒合が得られる症例が存在していること,椎体骨折後後彎を有していたとしてもQOLが維持される症例が含まれていると考えているからである。また,椎体骨折後後彎症に関しては静的評価だけでなく,三次元動作解析を用いて動的評価も追加することで,より正確な病態把握が可能になると考えている。
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