特集 骨粗鬆症性椎体骨折 −治療の現状と問題点
骨粗鬆症性椎体骨折に対する後方進入脊柱再建術
吉井 俊貴
1
,
坂井 顕一郎
,
新井 嘉容
,
富澤 將司
,
大川 淳
1東京医科歯科大学 大学院整形外科学分野
キーワード:
X線診断
,
術後合併症
,
脊椎骨折
,
脊椎固定術
,
椎弓切除術
,
失血-外科
,
治療成績
,
骨折-骨粗鬆症性
,
手術時間
,
椎体圧潰
Keyword:
Laminectomy
,
Radiography
,
Postoperative Complications
,
Spinal Fusion
,
Spinal Fractures
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Operative Time
,
Osteoporotic Fractures
pp.957-963
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016382776
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局所後彎を伴う骨粗鬆症性椎体圧潰に対し後方進入椎体骨切り再建術を行った20例(後方VCR群)の手術成績を、前後方合併再建術を行った33例(前後方手術群)の成績と比較検討した。その結果、1)術後JOAスコアは両群とも良好に改善し、改善率は同等であった。2)手術時間は後方VCR群が有意に短かった一方、術中出血量は多かった。しかし、術後の局所後彎の改善は後方VCR群で優れる結果となっていた。3)周術期合併症は前後方手術群で多く、特に前方アプローチに伴うものが多かった。4)術後新規椎体骨折は後方VCR群で5例、前後方手術群で7例と同程度に認められた。尚、術後経過中、後方VCR群で固定下位の骨折、後彎化に対して3例に固定延長が必要になった。
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