臨床報告
結核菌特異的INF-γ遊離試験が診断に有用であった脈絡膜結核腫の1症例
岡野 美樹子
1
,
李 亜美
,
海老原 伸行
1順天堂大学医学部附属浦安病院 眼科
キーワード:
Isoniazid
,
Rifampicin
,
眼底
,
結核腫
,
蛍光眼底撮影法
,
超音波診断
,
脈絡膜疾患
,
外国人
,
インド
,
インターフェロンガンマ遊離試験
,
眼底撮影
Keyword:
Fundus Oculi
,
Fluorescein Angiography
,
India
,
Isoniazid
,
Rifampin
,
Tuberculoma
,
Ultrasonography
,
Choroid Diseases
,
Interferon-gamma Release Tests
pp.313-318
発行日 2016年3月5日
Published Date 2016/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2016223875
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症例はインド人の28歳男性で、3ヵ月前からの両眼の霧視を主訴とし、近医眼科にてぶどう膜炎と診断されていた。軽度の感冒様症状を自覚していたが、明らかな視力低下は認めなかった。眼底検査にて両眼乳頭の発赤、右眼に軽度の硝子体混濁、左眼脈絡膜に黄白色の隆起性病変を認めた。トキソプラズマIgG抗体高値、ツベルクリン反応強陽性、眼底所見より脈絡膜結核腫を疑った。呼吸器内科の診断で肺結核は否定的であったが、結核菌特異的INF-γ遊離試験陽性で、再度の問診にてインドで結核患者と接触があり、抗結核薬を処方された既往があることが判明した。以上より、脈絡膜結核腫と診断し、抗結核薬内服を開始したところ、症状は改善した。
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