脊椎転移に対する診断と治療介入

脊椎転移は，がん患者の骨転移で最も多く，疼痛，病的骨折，麻痺などの骨関連事象（SRE）を引き起こし，患者のQOLや生命予後に大きく影響する。本稿では，脊椎転移の診断，評価，治療方針について概説する。診断にはX線，CT，MRIが用いられ，MRIはMSCCの評価に最適である。治療は，原発巣の性質や脊椎の安定性，予後予測スコアに基づき個別化される。放射線感受性腫瘍にはcEBRT，抵抗性腫瘍にはSRSや外科的除圧術が推奨される。早期診断と適切な治療がQOL改善と生命予後向上に寄与する。