Japanese
English
特集 転移性脊椎腫瘍の包括的治療
乳癌脊椎転移に対する治療戦略
Treatment Strategy for Metastatic Spinal Tumor from Breast Cancer
馬場 一郎
1
,
岩本 充彦
2
,
田中 覚
2
,
木村 光誠
2
,
中野 敦之
1
,
金 明博
1
,
野澤 聡
1
,
内山 和久
2
,
根尾 昌志
1
Ichiro BABA
1
,
Mitsuhiko IWAMOTO
2
,
Satoru TANAKA
2
,
Kohsei KIMURA
2
,
Atsushi NAKANO
1
,
Akihiro KIN
1
,
Satoshi NOZAWA
1
,
Kazuhisa UCHIYAMA
2
,
Masashi NEO
1
1大阪医科大学整形外科
2大阪医科大学一般消化器外科(乳腺・内分泌外科)
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka Medical College
キーワード:
転移性脊椎腫瘍(metastatic spinal tumor)
,
乳癌(breast cancer)
,
治療(treatment)
Keyword:
転移性脊椎腫瘍(metastatic spinal tumor)
,
乳癌(breast cancer)
,
治療(treatment)
pp.1043-1046
発行日 2015年12月25日
Published Date 2015/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200265
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はじめに
現在の乳癌治療は,原発巣切除に加えて放射線療法,ホルモン療法,化学療法,そして最近では分子標的療法などの登場に伴い,治癒率は著しく向上している.骨転移を生じていても生命予後は長く,ADL,QOLが著しく低下する骨転移に伴う病的骨折や脊髄麻痺,いわゆる骨関連事象(skeletal related events:SRE)は大きな問題となる.特に,不可逆的なこともある脊髄麻痺は,緊急な対応を要求され,予後などを加味して緊急での放射線照射や手術対応が必要とされるが1),施設によっては不可能なことも多い.今回は,当院における過去約10年間の乳癌脊椎転移に対する治療の変遷を振り返り,現在の治療方針について述べたい.
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