特集 骨転移による病的骨折への挑戦
外傷センターにおける四肢病的骨折の診断および治療介入の実際
長谷川 真之
1
1湘南鎌倉総合病院外傷センター
キーワード:
予後予測スコアリング(prognostic scoring system)
,
人工関節置換(arthroplasty)
,
内固定(osteosynthesis)
Keyword:
予後予測スコアリング(prognostic scoring system)
,
人工関節置換(arthroplasty)
,
内固定(osteosynthesis)
pp.360-366
発行日 2025年4月19日
Published Date 2025/4/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000002114
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
新片桐スコアをもとに,主治医の意見を加味して予後を判断する。切除の適応は全身状態が良いことが絶対条件で,腎細胞がんと甲状腺がんの単発転移,もしくは予後6カ月以上であることである。切除と再建はセットで,腫瘍用か通常型インプラントかは必要な切除範囲で判断する。内固定では,病巣掻爬と骨セメント充填によりインプラントの固定性を上げる。原発がんによる骨転移が明白であれば病理検査は不要であるが,原発腫瘍科に必ず確認する。術前に造影CTでhypervascularityの有無を評価し,必要に応じて放射線科に塞栓を依頼する。内固定後は残存した腫瘍細胞に対して放射線治療が必須である。

Copyright © 2025, MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.