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Orthopedic Surgery Volume 1, Issue 79 （April 2021）

別冊整形外科 1巻79号（2021年4月発行）

Japanese English

骨・軟部腫瘍のマネジメント（その1） Ⅱ．診　断

3．骨関連事象（SRE）への対応

積極的介入型骨転移キャンサーボードの試み New experiment in aggressive search type cancer board for bone metastasis 朴正旭 ¹ , 矢倉拓磨 ¹ , 上山あかり ² , 竹内翔 ² , 由井緑 ³ , 中村聡明 ³ , 斎藤貴徳 ¹ M. Paku ¹ , T. Yagura ¹ , A. Ueyama ² , S. Takeuchi ² , M. Yui ³ , S. Nakamura ³ , T. Saito ¹ ¹関西医科大学整形外科 ²関西医科大学リハビリテーション科 ³関西医科大学放射線科 ¹Dept. of Orthop. Surg., Kansai Medical University, Hirakata キーワード： cancer board , bone metastasis , Spinal Instability Neoplastic Score , pathological fracture , spinal metastasis , skeletal-related event Keyword: cancer board , bone metastasis , Spinal Instability Neoplastic Score , pathological fracture , spinal metastasis , skeletal-related event pp.122-125

発行日 2021年4月20日 Published Date 2021/4/20

DOI https://doi.org/10.15106/j_besei79_122

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参考文献 Reference

はじめに

　近年の画像診断・バイオマーカー^1）などの診断ツールの進歩に加え，分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬などの治療薬の開発は，癌患者の生存期間の延伸をもたらした．同時に骨転移患者の高い活動性に伴う骨関連事象（skeletal-related events：SRE）の発生は急激な日常生活動作（ADL）低下を引き起こし，パフォーマンスステータス（performance status：PS）の増悪による原発癌の治療が中止されることは少なくない．がん拠点施設では骨転移キャンサーボード（骨転移CB）が行われてきているが，ほとんどが主科コンサルト型骨転移CBで，対象となるのはSREをきたした患者であるため，多くが緊急手術・放射線照射などを要する症例である．緊急対応は多くの負担を患者のみならず医療従事者にも強いる．そこで，われわれは2018年からSREのハイリスク骨転移患者を早期抽出・介入し，SREを予防することを目的とする積極的介入型骨転移CBを開始した．短期的ではあるが当院での骨転移CBの具体的な詳細，介入方法を報告する．