特集 Physical Examinationを身につける
識る 触診からこれだけわかる
大門 雅夫
1
1東京大学医学部附属病院 検査部
キーワード:
胸骨
,
四肢
,
収縮期
,
触診
,
振戦
,
心臓血管疾患
,
心拡大
,
拍動流
,
脈拍
,
仰臥位
,
大動脈瘤-腹部
,
腸骨動脈瘤
,
橈骨動脈
,
冷え症
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Extremities
,
Cardiomegaly
,
Palpation
,
Pulsatile Flow
,
Pulse
,
Tremor
,
Sternum
,
Systole
,
Supine Position
,
Iliac Aneurysm
,
Aortic Aneurysm, Abdominal
,
Radial Artery
pp.237-244
発行日 2018年3月9日
Published Date 2018/3/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2018126108
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循環器疾患の身体所見といえば、とかく心雑音の聴取など聴診が注目を集めがちである。一方で、患者を触って診るという触診によって重要な診断の糸口が得られることも少なくない。例えば、無症状に進行して突然破裂し、突然死の原因となる腹部大動脈瘤は、触診により多くの症例で破裂前に診断可能である。また、心臓の拡大や肥大の診断にも触診は有効である。しかし触診は、やみくもに触るだけではうまくいかず、それなりに触診の仕方や所見の解釈を理解して行う必要がある。弁膜症や心不全、心タンポナーデなどでも触診は重要なのだが詳細は本号の他稿に譲り、ここでは胸部と腹部の触診を中心に、循環器疾患における触診の基本的な方法と所見について解説する。
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