特集 Physical Examinationを身につける
識る 聴診からこれだけわかる
田中 信大
1
1東京医科大学八王子医療センター 循環器内科
キーワード:
CCU
,
拡張期
,
収縮期
,
心筋梗塞
,
心雑音
,
心臓聴診法
,
心臓弁膜症
,
心不全
,
肺高血圧症
,
肺塞栓症
,
左心室機能障害
Keyword:
Coronary Care Units
,
Diastole
,
Hypertension, Pulmonary
,
Heart Failure
,
Heart Valve Diseases
,
Heart Murmurs
,
Heart Auscultation
,
Myocardial Infarction
,
Pulmonary Embolism
,
Systole
,
Ventricular Dysfunction, Left
pp.245-248
発行日 2018年3月9日
Published Date 2018/3/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2018126109
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現代のハイテク化した医療のなかで、古くから変わらずに行われている"聴診"という手技は、どのような意味を有するのか。聴診器を当てることにより、患者-医者間の信頼関係構築に役立つともいわれている。しかし、もちろんそのためだけに聴診器を当てるわけではない。このハイテク化した、スピード感の求められる現代こそ聴診技術を習得する意味が大きいことを識るべきである。聴診に要する時間は数秒~長くて数分、コストはゼロ、得られる情報は(技能次第だが)無限大である。今後AIが発達していくと、患者の症状から診断に結びつけていく診療技能は医師が介在しなくても可能となりうる。しかし、聴診を中心とした身体所見を組み合わせて診断に結びつける技能はまだまだコンピュータよりも人間の技能が勝ると思われる領域である。AIに負けないためにもぜひ習得していただきたい。
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