発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006131492
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全体の視診では僧帽性顔貌と,手足の長いやせ型体型に注意する.脈拍では左右差,心房細動の有無,および立ち上がり速度を評価する.内頸静脈の視診によって静脈圧を推定し,拍動パターンを把握する.頸動脈を触診し,立ち上がりが遅いか,正常か,速いかを判定する.胸骨左縁の触診で,振戦(thrill)の有無や傍胸骨拍動の有無と性質をみる.心尖部を触診し,心尖拍動の部位と性質(抬起性か否か)のほかに,I音や拡張期thrill,あるいはatrial kickやventricular kickを触れるかを検討する.心音ではI音の亢進,駆出音,収縮期クリックおよび僧帽弁開放音,心雑音では大動脈弁狭窄,僧帽弁逆流および大動脈弁逆流による三大雑音と僧帽弁狭窄による拡張期ランブルを聴き逃してはならない
©Nankodo Co., Ltd., 2006